このジャンルの表現美を極限まで引き上げた先駆者として、比村奇石と深崎暮人の名を発しないわけにはいかない。比村奇石が毎週SNSで発表する作品群は、独特のワントーン彩色と日常の一コマを切り取った圧倒的なフェティシズムで世界的な反響を呼んだ。余計な要素を削ぎ落とし、構図とポージングだけでキャラクターの魅力を最大限に引き出す手法は、後進の作家たちに多大な影響を与えている。
一方、深崎暮人は精細を極めた線画と複雑なレイヤー重ねによる圧倒的な色彩美で、美少女イラストの美学を完成させた。彼の描くキャラクターは、透明感あふれる肌の質感と美しく広がる髪の描写が特徴であり、萌え絵という概念を美術作品の域まで高めたと評価されている。両者が切り拓いた美学と技法は、現在のすべての若手イラストレーターにとって参照すべき金字塔となっている。