流行から十数年が経過した現在、ネット上では定期的に「激おこぷんぷん丸 死語」というフレーズが検索トレンドに浮上します。実際のところ、現代の日常生活やビジネスシーンでこの言葉を真面目なトーンで使う人はまず存在しません。その意味において、流行語としてのライフサイクルはとっくに終焉を迎えています。
しかし、メディア関係者やデジタルカルチャーの現場調査を総合すると、「激おこぷんぷん丸 現在」の立ち位置は単なる忘却とは全く異なるフェーズに入っています。
現在、Z世代やα世代と呼ばれる若年層の間では、2000年代〜2010年代初頭のデジタル文化が「Y2K」や「平成レトロ」として再解釈されています。「激おこぷんぷん丸」もその代表格であり、あえて一周回ったレトロなネット構文として、SNSの動画投稿や配信者のツッコミワードとして消費されている実態が確認できます。
「本気で怒っているわけではない」という前置きを共有した上で、わざわざ化石のような言葉を持ち出して場を和ませるという、高度なアイロニー(皮肉・道化)の道具として機能しているのです。