結論から整理すると、SNSを中心とした「新商品が店頭から即座に消える」「過剰な転売が横行する」といった狂騒的なピークは、2026年秋から冬にかけて緩やかに落ち着くと予測されます。ただし、これは市場の崩壊を意味するものではありません。かつてのようなブームの完全消滅ではなく、マス向けの爆発的流行から「大人の自己表現・リラックスホビー」としての定着期へ移行するというのが、文具業界の流通データおよびトレンド分析から導き出される見立てです。
文房具流通関係者の証言によると、2024年初頭に始まった再燃期は、TikTokやInstagramのリール動画で「シール帳をめくる音(ASMR)」や「コレクションの整理動画」が数百万回再生を記録したことで点火しました。その後、大手100円ショップが専用バインダーや剥離紙リフィルを大量供給したことで、ライト層の参入が爆発的に加速。市場はいま、かつての熱気を取り戻したかのような活況を見せています。
しかし、トレンドのライフサイクル理論に照らし合わせると、2026年はブームの成熟期(マチュリティ・ステージ)に位置しています。衝動的に収集を始めたライト層の熱意がひと通り満たされる一方で、日常的な趣味として手帳デコレーションやコラージュを継続するコア層が市場の土台を支えるフェーズへとシフトしつつあります。したがって、「流行りとしてのピーク」は2026年内にとどまる可能性が高いものの、文化としてのシール帳は過去のように跡形もなく消えることはありません。