くどうれいんは1994年、岩手県盛岡市に生まれました。彼女の表現活動の原点は、高校時代に遡ります。全国高校生短歌大会(短歌甲子園)での活躍をはじめ、10代の頃から言葉のリズムと情景描写に卓越した才能を発揮していました。コスモス短歌会に所属し、歌人としての研ぎ澄まされた素養を育んでいきます。
その後、岩手大学人文社会科学部へ進学。大学卒業後は地元・盛岡の一般企業へ就職し、会社員として日々の業務をこなす傍らで執筆活動を継続するという、地道で地に足のついたキャリアを歩みました。この「地方都市で働く生活者」としての視点こそが、彼女の文章に漂う確かな生活感とリアリティの礎となっています。
2018年、自費出版のリトルプレスとして刊行した食日記『わたしを空腹にしないほうがいい』がSNSや口コミで爆発的な評判を呼び、左右社から商業出版化されて一躍注目の的に。会社員生活にピリオドを打って専業作家へと舵を切った後、2026年には初の本格小説『氷柱の声』で第165回芥川龍之介賞の候補にノミネートされ、文壇に確固たる足跡を刻みました。