東京都出身の音無美紀子は、1966年に劇団若草へ入団し、演技の基礎を徹底的に叩き込まれました。その後、1970年のTBSポーラテレビ小説『ひまわりの道』に出演して脚光を浴び、1971年にはNHK連続テレビ小説『お登勢』のヒロイン役に抜擢。この作品で見せたひたむきで透明感あふれる美貌と演技力は社会現象となり、一躍トップスターの仲間入りを果たしました。
当時の写真やスチールに記録された彼女の姿は、凛とした眼差しと日本髪が美しく調和し、昭和の正統派清純派女優としての絶対的な存在感を放っています。その後もTBS系『水戸黄門』やテレビ朝日系『遠山の金さん』などの時代劇から、ホームドラマ、サスペンスドラマに至るまで、幅広いジャンルで安定した主役・準主役を務め上げました。
また、実妹である女優の音無真喜子(夫は俳優の三波豊和)とともに「美人女優姉妹」としても広く親しまれ、芸能一家としての華やかな経歴を築き上げていきました。しかし、その輝かしいキャリアの絶頂期において、彼女の人生を一変させる過酷な運命が待ち受けていました。