なぜ彼女は、女性アイドルにとって命とも言える髪を切り落とすという極端な行動に出たのでしょうか。当時の報道や、後に本人がテレビ番組やエッセイ、インタビューで明かした一次証言から、その切迫した心理状態が浮き彫りになっています。
報道前夜、スクープが出ることを知らされた峯岸さんは極度のパニックに陥りました。当時AKB48はミリオンセラーを連発する国民的絶頂期にあり、グループ内には厳格な「恋愛禁止ルール」が存在していました。過去にスキャンダルを起こしたメンバーが次々と脱退や移籍に追い込まれる中、彼女の頭を支配したのは「AKB48を絶対に辞めたくない」「ファンやメンバー、スタッフへの裏切りをどう償えばいいのか」という強迫観念に似た焦燥感でした。
後年のインタビューで本人は、「事務所や秋元康先生から指示されたわけではなく、自分の部屋でハサミを手に取り、衝動的に髪を切ってしまった」と述懐しています。自身の取り返しのつかない過ちに対し、言葉だけの謝罪ではグループに残ることが許されないと思い詰めた結果、極端な「自己罰」としての丸刈りを選んでしまったのが真相でした。