「急峻」の正しい読み方は「きゅうしゅん」です。常用漢字表に準拠した音読みの組み合わせであり、日常表記において特別な訓読みや当て字は存在しません。
言葉を構成する漢字の語源を分解すると、その本質がより鮮明に浮かび上がります。
- 「急(きゅう)」:速い、差し迫っているという意味のほかに、傾斜の角度が垂直に近いさま(急坂など)を表します。
- 「峻(しゅん)」:山偏(やまへん)に「夋(高く抜きん出る)」を組み合わせた会意兼形声文字で、山が高く切り立っているさま、厳しいさまを表します。
古代の漢籍においても「峻嶺(しゅんれい)」や「峻厳(しゅんげん)」といった用例が見られるように、「峻」そのものが物理的な高低差と鋭利な垂直性を象徴しています。これらが組み合わさることで、「傾斜が非常に急で、そびえ立つように険しいさま」という極めて強い高低差と角度を示す熟語として成立しました。