「家にいても親からは無視されるだけ。ここに来れば、自分と同じような傷を持った仲間がいた。警察に捕まる怖さより、家に連れ戻される怖さのほうがはるかに強い」
補導され、捜査員に抱えられながら絞り出すような声で語った15歳の少女の言葉だ。彼女の手首には無数の自傷痕が残り、ポケットには市販薬の空き箱が詰め込まれていた。現場で警察官に声をかけられた16歳の少年も「ここは危ないと分かっているけれど、他に行く場所なんてない。補導されても、また戻ってくると思う」と無表情に語る。
彼らが口を揃えるのは、家庭や学校における強烈な孤立感だ。大人たちに対する深い不信感と、大人から差し伸べられる手への拒絶反応。その過酷な現実が、一斉補導の現場で生々しく浮き彫りとなった。