鉄骨と鉄筋の防音性能を徹底比較!生活音トラブルを防ぐ物件選び

鉄骨と鉄筋の防音性能を徹底比較!生活音トラブルを防ぐ物件選び

鉄骨と鉄筋の防音性能を徹底比較!生活音トラブルを防ぐ物件選びにまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

「鉄骨造のアパートに入居したら、隣人のくしゃみやスマホのバイブ音まで筒抜けだった」という声は後を絶ちません。インターネット上の掲示板やSNSで囁かれるこの噂は、建築構造の物理的観点から見ても紛れもない事実を含んでいます。

音の伝わり方を決定づける基本原則に「質量則(しつりょうそく)」があります。これは、壁や床の単位面積あたりの重量が重いほど、音のエネルギーを遮断する性能が高くなるという物理法則です。鉄筋コンクリート造(RC造)は、現場で生コンクリートを型枠に流し込んで硬化させるため、壁自体が極めて重く高密度なコンクリートの塊となります。一方、鉄骨造(S造)は柱や梁に鉄骨を用いますが、部屋と部屋を仕切る「界壁(戸境壁)」は石膏ボードや断熱材を組み合わせた中空構造であることが大半です。

国土交通省の技術基準や日本建築学会の音響設計指針に照らし合わせても、コンクリート壁が持つ透過損失(音を遮る能力)と、中空の乾式ボード壁との間には約15〜20dB(デシベル)以上の開きが生じます。この数値差は、人間の聴覚上「音の大きさが半減する以上の劇的な違い」として知覚されるため、「鉄骨造は隣の生活音が丸聞こえ」と評される根本原因となっています。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。