この楽曲を語る上で欠かせないのが、実在のプロウインドサーファー・飯島夏樹氏の半生を描いた映画『Life 天国で君に逢えたら』との深い結びつきだ。ガンと闘いながらも最後まで海と家族を愛し抜いた男の生き様と、桑田が紡ぎ出したメロディが見事なまでに同調している。
風を掴み、海とともに生きた男の物語。そこにかぶさるアコースティックギターの繊細なストロークは、単なる背景音楽を超え、まるで風そのものが言葉を持ったかのような錯覚さえ感じさせる。映画の試写室でこの音を聴いた人々が涙を拭ったあの日から、この歌は一人の男の悲劇を越えて、生きとし生ける者すべてへの「生の賛歌」へと昇華した。