事故から長年が経過した現在も、ネット上やSNSでは誤った情報や事実無根の噂が散見されます。読者が誤認しやすい代表的なポイントを精査・是正します。
誤解1:「事故の瞬間のドラレコ映像がYouTube等に流出している?」
検索エンジン等で「桜塚やっくん 事故 ドライブレコーダー」と検索するユーザーが後を絶ちませんが、事故の瞬間を捉えた車載ドライブレコーダーの映像は公に流出していません。ネット上に存在する動画の多くは、ニュース番組の報道キャプチャを繋ぎ合わせたものや、悪質なアフィリエイト目的の釣りサムネイル、あるいは無関係な海外の事故映像を転載したフェイク動画です。警察や遺族がドラレコ映像を一般公開した事実は一切ありません。
誤解2:「桜塚やっくん本人が運転して事故を起こした?」
「やっくん本人の無謀運転が原因だったのではないか」という言説も一部で見られますが、これも明確な誤りです。事故当時、ステアリングを握っていたのはバンド関係者の男性(当時25歳)であり、斎藤恭央さんは助手席または後部座席に座っていました。運転していた男性は過失運転致死傷の疑いで書類送検されていますが、悪質な暴走運転ではなく、降雨によるスリップに起因するものでした。
誤解3:「なぜすぐにガードレールの外へ逃げなかったのか?」
外野からは「すぐに路肩の外側へ逃げれば助かったはずだ」という指摘がなされがちです。しかし、事故現場は追い越し車線側(中央分離帯側)に停止していました。中央分離帯の幅は極めて狭く、コンクリート壁やガードレールの向こう側は対向車線(上り線)です。安全な左路肩へ移動するためには、走行車線を横断しなければならず、物理的に「安全な待避場所」が存在しなかったという現場構造の罠がありました。