近年、多くの家庭が三十三回忌を待たずに「十七回忌」や「七回忌」で弔い上げを決断しています。この背景には、単なる信仰心の薄れでは片付けられない、構造的な社会変化が存在します。
最大の要因は施主と参列者の高齢化です。仮に親が80代で亡くなった場合、子どもである施主は50代〜60代です。そこから33年が経過した三十三回忌を迎える頃には、施主自身が80代後半〜90代に達しているか、すでに他界しています。次世代である孫世代は都市部に転居しているケースが多く、面識の薄い祖父母の法要を維持することが現実的に難しくなっています。
葬儀・供養関連の民間調査データ(2026〜2026年動向)によると、三十三回忌まで親族を招いて法要を継続した家庭は全体の約24.8%に留まり、十七回忌以前に弔い上げを行った家庭が62.3%に達しています。「持続可能な形で丁寧に供養を完結させたい」という施主の切実な判断が、十七回忌での区切りを後押ししています。