福岡都市圏や北九州市、さらには山口や熊本からも人を惹きつけるほとめき市場一太郎(飯塚)。海沿いの観光地でもない筑豊の内陸エリアに、なぜこれほど新鮮な魚が集まるのか、初来訪者の多くが不思議に感じます。その秘密は、同店の母体が半世紀以上の歴史を誇る「町の鮮魚小売・仲卸店」であるという出自にあります。
通常の内陸飲食店であれば、福岡市中央卸売市場や北九州の市場を経由し、中間マージンと輸送時間を挟んで仕入れるのが一般的です。しかし一太郎は、鐘崎港や宗像、響灘といった主要漁港の競り落としルートや独自仕入れ網を構築。朝水揚げされた魚介が、その日の午前中には店頭の保冷台や厨房のまな板へ直接届くロジスティクスを完成させています。
さらに、鮮魚・精肉・青果・惣菜を扱う総合直売市場「ほとめき市場」と、客回転の速い「回転寿司 一太郎」が同一敷地内で直結している点が、最大の強みです。丸ごと仕入れた大型魚を市場でサクや刺身として販売しつつ、アラや希少部位は寿司処の煮付けやあら汁、限定握りへと余すところなく活用。廃棄ロスを極限まで削ぎ落とす循環構造があるからこそ、「分厚く切り分けられた天然魚が100円台〜300円台中心」という破格のコストパフォーマンスが実現しています。