今年から住宅業界を大きく揺るがしているのが、改正建築物省エネ法の全面施行だ。すべての新築住宅において、一定水準以上の断熱性能や省エネ設備の設置が完全に義務化された。これにより、基準を満たさない安価な建売住宅は市場から姿を消すことになった。
この規制は、中長期的には光熱費の削減やヒートショックの防止といった多大なメリットをもたらす。その一方で、建築コストの初期投資が平均して数百万円規模で上乗せされるという現実も突きつけている。予算の壁に阻まれ、新築を諦めて中古リノベーションへと舵を切る層が急増しているのは、決して偶然ではない。