事態が大きく動いたのは、株式会社文藝春秋が発行する週刊誌および「文春オンライン」による一連の報道がきっかけだった。野田聖子氏の夫である木村正文氏の経歴や過去を巡り、元暴力団員であったとする記事が掲載されたのである。これに対し、木村氏は名誉を著しく傷つけられたとして損害賠償と記事の撤回を求めて提訴した。
法廷闘争は第一審、第二審を経て最高裁判所へと持ち込まれた。裁判における最大の焦点は、報道内容の「真実性」および「真実相当性」であった。最終的に最高裁は木村氏側の上告を棄却。文藝春秋側の報道には相当の理由があり、名誉毀損には当たらないとする高裁判決が確定した。この判断は、報道機関による公人の家族への取材・報道に対する免責範囲を示す重要な決定となった。