近年、従来のターミナル型店舗を脅かす新たな勢力が台頭している。その象徴が、次世代型食空間として誕生した麻布台ヒルズマーケットだ。ミシュラン星付きシェフの惣菜店や専門特化型の生鮮店が一堂に会するこの施設は、従来のデパ地下が築いてきた概念を根本から揺るがしている。
この動きに対し、変化を迫られているのが百貨店リテール業界全体である。単にモノを売る場所から、体験やストーリーを提供する空間への転換。ライブキッチンでの調理実演や、その場でお酒と味わえるイートインの拡充など、リアル店舗ならではの付加価値をいかに高めるかが、生き残りの鍵を握っている。