調理用のガスバーナーを持っていなくても、家庭用のフライパンと氷水さえあれば、外はパリッと香ばしく中はしっとりとした極上のレア状態を作り出せます。成功の鍵を握るのは「強火の短時間勝負」と「加熱後の急冷」の2点に集約されます。
まずはフライパンに薄く油を引きます。ここでごま油風味付けを意識し、サラダ油にごま油を小さじ1ほどブレンドすると、焼いている最中から食欲をそそる芳醇な香気成分がマグロの表面へ移ります。油からわずかに煙が立ち上る直前までしっかりとフライパンを熱してください。
サクを投入したら、フライパン焼き時間は1面あたり10秒から15秒が絶対の目安です。皮目側や面積の広い面から焼き始め、表面が1ミリ程度白く色づいたら即座に返します。四方の側面も転がすように各3〜5秒押し当て、全面の表面だけを瞬時に焼き固めます。
焼き上がった直後、間髪をいれずに準備しておいた「氷水」にサクを投入します。この急冷工程を省くと、余熱によって内部の刺身部分まで火が通ってしまいます。氷水に浸す時間は約30秒から1分以内にとどめ、引き上げたら乾いたペーパータオルで吸水します。水気を完全に拭き取ってから冷蔵庫で10分ほど落ち着かせると、包丁の刃が吸い付くように綺麗に切り分けることができます。