ストレスで髪を抜く原因と抜毛症の真相|2026年最新の治し方と受診先

ストレスで髪を抜く原因と抜毛症の真相|2026年最新の治し方と受診先

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「なぜ自分はこれほど痛い思いをしてまで、大切な髪をむしり取ってしまうのか」。当事者が最も苦しむこの疑問に対し、精神医学および臨床心理学の研究は明確な答えを出しています。抜毛行為には、脳が過剰な負荷から身を守るための「感覚調整機能」と「自己鎮静機能」という2つのメカニズムが存在します。

1つ目の「感覚調整機能」は、過度な緊張、プレッシャー、怒り、悲嘆といった耐えがたい感情に直面した際、毛根を引き抜くという鋭い物理的刺激によって、不快な情動を一時的に上書き・遮断する働きです。髪を抜いた瞬間に訪れるわずかな解放感や刺激によって、脳内の興奮状態を強制的にリセットしようとする生体反応といえます。

2つ目の「自己鎮静機能」は、退屈な作業中や深い物思いに沈んでいるとき、過小覚醒(脳の覚醒レベルが低下した状態)を補うために、無意識に指先を動かして刺激を求め、精神を一定のリズムに落ち着かせようとする機能です。つまり、無意識に髪を抜く病気としての抜毛症は、本人の怠慢などではなく、極限状態に達した心が上げる「無言の悲鳴」そのものなのです。

さらに臨床現場では、髪を抜く行為にとどまらず、爪の周囲の皮を剥いてしまう、あるいはかさぶたを執拗に剥がしてしまう皮膚むしり症の併発が多く確認されています。どちらも強迫スペクトラム症に分類され、自分自身の身体を傷つけることで不安をコントロールしようとする共通の病態根底を持っています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。