演技面での目覚ましい躍進と並行して、錦戸が最も情熱を注ぎ続けているのが音楽活動だ。独立直後に立ち上げた自主レーベル「NOMAD RECORDS」を拠点に、彼は作詞・作曲・プロデュースのすべてを自ら手掛ける生粋のシンガーソングライターとしてJ-POPシーンに独自のアプローチを仕掛け続けている。
アコースティックギター一本で観客を魅了するライブハウスツアーから、ホール規模の密度の高いパフォーマンスまで、彼のステージには過剰な演出や飾り気はない。等身大の言葉で綴られた歌詞と、少し掠れた叙情的なボーカルが、集まったファンの心を直接揺さぶる。メジャー時代の華やかなポップソングとは一線を画す、オルタナティブで温かみのある楽曲群は、成熟したソロアーティストとしての覚悟そのものと言えるだろう。