2026年現在の都心回帰に伴い、半蔵門線の最混雑区間である九段下—大手町間の通過客数は高水準を維持している。混雑率の高さは、駅ホームでの乗降時間にダイレクトに響く。駆け込み乗車や荷物の挟まりによるドアの再開閉は、1駅あたりわずか20秒から30秒の遅延しか生まないように見える。
しかし、ピーク時に2分刻みで列車が押し寄せる過密ダイヤにおいては、この30秒が致命的となる。後続列車は次々と赤信号の手前で急停車や徐行を余儀なくされ、大手町に到着する頃には5分から10分の遅延へと増幅する。個人のわずかな行動の積み重ねが、路線全体の大きな乱れへと変化する現象だ。