天候が急変しやすい近年の夏場において、最も恐ろしいのが「干している最中のゲリラ豪雨」です。もし突然の雨で梅が濡れてしまった場合、パニックになってそのまま放置することだけは絶対に避けなければなりません。
【雨に濡れた際の緊急レスキュープロトコル】
雨粒には空気中の雑菌やホコリが含まれており、そのまま乾燥させると高確率で白カビや青カビが発生します。濡れてしまったら、直ちに清潔なボウルに梅を移し、アルコール度数35%以上のホワイトリカー(または食品用消毒用エタノール)を回しかけて表面を洗い流します。残しておいた梅酢にくぐらせて洗い直す方法も非常に有効です。その後、清潔なキッチンペーパーで一粒ずつ優しく水気を拭き取り、天候が回復するまで室内退避させます。
また、ベランダがない住居や、長雨が続いて外干しが困難な環境でも諦める必要はありません。「室内干し」でも十分に高品質な梅干しを作ることができます。室内干しの成否を分けるのは日照時間ではなく「空気の循環量」です。
日当たりの良い南向きの窓際に干し網やザルを配置し、エアコンを「除湿(ドライ)運転」に設定します。その上で、サーキュレーターや扇風機の風を「弱〜中」で直接梅に当て続けます。風を当てることで表面の蒸発潜熱が維持され、屋外と変わらない速度で水分が抜けていきます。直射日光による紫外線殺菌が得られない分、容器や道具のアルコール消毒を徹底することで、カビのリスクを完全にゼロへ抑え込むことができます。