インターネットで検索すると「のがみプレジデントホテル 跡地 現在」「のがみプレジデントホテル 解体工事」といった予測候補が目立ちます。営業中であるはずの施設に対して、なぜ「跡地」や「解体」という決定的なワードが定着してしまったのでしょうか。取材を進めると、物理的な街並みの変化とネット特有の情報拡散メカニズムが浮かび上がってきました。
第一の要因は、飯塚市中心部や新飯塚駅周辺で進められた再開発事業や、野上グループが保有していた遊休資産・周辺施設の解体工事です。旧商業施設や古いビルの取り壊しが進む様子を目撃した通行人が、SNSやローカル掲示板に「新飯塚のあのビルが取り壊されている」「のがみ系列の建物が解体中」と書き込み、それがいつの間にか「のがみプレジデントホテル本体の解体」と混同されて拡散しました。
第二の要因は、ホテルの業態転換に伴う館内リニューアル工事です。後述するように、同館は遊休化しつつあったスペースを活用し、本格的なフィットネスクラブ「ゴールドジム」を誘致・開業させました。この際に行われた大規模な改修工事やトラックの出入りが、外部からは「ホテルの撤去作業・閉館準備」に見えてしまったという現場レベルの誤解も重なっています。
第三に、地方都市における商業地盤の沈下に対する地元住民の不安感です。飯塚市内の大型商業施設や百貨店の撤退劇を過去に経験してきた市民にとって、「老舗ののがみも時代の波に呑まれたのではないか」という先入観が働きやすく、「飯塚市 商業施設 跡地利用」の文脈とホテルの動向がネット上で強引に結びつけられてしまったのが真相です。