セントレアを訪れる旅行者が最も直面しやすく、実際に乗り遅れトラブルが後を絶たない最大の盲点が「第2ターミナル(T2)」の立地と移動距離です。ピーチ・アビエーションやジェットスター・ジャパン、チェジュ航空といった主要LCCが集約されている第2ターミナルですが、第1ターミナル(T1)の感覚で空港へ向かうと取り返しのつかない事態に陥ります。
名鉄の中部国際空港駅を降りた後、T1のチェックインカウンターへはアクセスプラザから直進して約2〜3分で到達できます。対して、T2へ向かうにはアクセスプラザから立体連絡通路を通り、複合商業施設「フライト・オブ・ドリームズ」の脇を抜けて歩く必要があり、移動距離は約500〜700メートル、標準的な成人男性の足でも徒歩8分から10分程度を要します。ベビーカーを押す家族連れや大型スーツケースを引く旅行者であれば、15分近くかかるケースも珍しくありません。
さらに現場で留意すべきは、この連絡通路に「動く歩道」が一切設置されていない点です。LCC専用ターミナルとして建設コストを徹底的に削減した設計思想が仇となり、搭乗ゲートまでもボーディングブリッジ(搭乗橋)を使わないフィンガーウォーク構造が採用されています。保安検査場を通過した後も、最果ての搭乗口まではさらに数百メートルの徒歩移動が待ち構えています。
この構造的制約を踏まえた、LCC乗り継ぎ時の現実的な移動シミュレーションと注意点は以下の通りです。
【T1からT2への乗り継ぎ手順と最低所要時間】
国際線から国内線LCCへ乗り継ぐ場合、T1で預け入れ手荷物を回収し、税関検査を通過した時点で残り時間が90分を切っていると危険水域です。アクセスプラザ経由でT2への徒歩移動に15分、T2カウンターでの荷物再預けとチェックインに20分、混雑時の保安検査場通過に20分を要するため、最低でも乗り継ぎ時間(MCT)は「国内線同士で90分以上」「国際線絡みなら150分以上」を確保するのが鉄則となります。LCCのチェックイン締切時刻(出発30分前)を数分過ぎただけでも機械が非情に手続きを拒絶するため、早めの移動を怠ってはなりません。