亀梨和也のキャリアを語る上で欠かせないのが、2000年代中盤の爆発的なブームだ。特に代表作『野ブタ。をプロデュース』でのハマリ役は、彼のアイドルとしての立ち位置を確固たるものにした。クールでありながらどこか切なさを抱えた繊細な演技は、同世代の若者を中心に圧倒的な支持を獲得したのだった。
当時彼が所属していた旧ジャニーズ事務所は、アイドルのイメージ管理に厳しいルールを敷いていた。熱愛報道は本来であればキャリアの致命傷になりかねないリスクを孕んでいたが、亀梨はその逆風を自らのスター性と演技力で跳ね返した。アイドルとしての偶像を守りつつも、一人の表現者として脱皮しようとする苦悩。その姿は、かつてアイドルという枠組みを軽やかに破壊していった小泉今日子の足跡と重なる部分が多い。
事務所がSTARTO ENTERTAINMENTへと移行し、タレント個人の自主性やセルフプロデュースが重視される時代となった。亀梨が見せる柔軟で粘り強い活動スタイルには、過酷なアイドルビジネスを生き抜いてきた自負が今も力強く宿っている。