世間が最も衝撃を受けたのは、容疑者が誰もが羨む超一流企業の社員だったという点だ。高い学歴、高額な年収、そして社会的ステータス。すべてを手に入れたはずの人物が、なぜこのようなリスクの高い犯罪に手を染めるのか。
専門家は、過度なプレッシャーと歪んだ特権意識が背景にあると指摘する。グローバル競争の最前線で戦う総合商社では、日常的に極限のストレスに晒される。その歪んだ発散出口として、弱い立場の人々を標的にした支配欲やスリルを求めてしまうケースが後を絶たない。社会的地位が高ければ高いほど、「自分は捕まらない」「もみ消せる」という根拠のない万能感に支配されやすいという分析もある。