かつての人工光合成は、太陽光エネルギーの変換効率が数%にとどまり、実用化には程遠いと揶揄されていた。しかし、今年に入り発表された新型デバイスは、植物の約10倍に相当する「変換効率12.8%」を達成した。この数字は業界に激震を与えている。
開発を主導した研究者は、「これまではCO2を『減らす』ことばかりに注力していたが、これからはCO2を『使う』時代になる」と語る。独自に開発されたハイブリッド触媒が、太陽光を利用して二酸化炭素をギ酸やメタノールへと瞬時に変換する。排出されたガスをその場で回収し、そのまま化学原料や燃料へとリサイクルする循環モデルが、ついに現実のものとなった。