観光客の間で頻繁に交わされる疑問や、ネット上で散見される誤解について、食文化の観点から客観的事実を整理します。
まず最大の誤解は、「あつた蓬莱軒は名古屋駅のどこにあるのか」という問い合わせです。結論から申し上げますと、あつた蓬莱軒は熱田区の本店・神宮店、および中区栄の「松坂屋名古屋店(南館10階・本館地下1階)」等に店舗を構えており、名古屋駅構内・周辺には店舗が存在しません。名駅からのアクセスを希望する場合、地下鉄東山線で栄駅まで移動し名城線に乗り換えて矢場町駅へ向かうか、タクシーで約15〜20分移動する必要があります。松坂屋店でも昼時は当日店頭での記名台帳制となっており、週末には120分待ち以上を記録することも珍しくありません。
また、テーブルに運ばれてきたひつまぶしを最大限に堪能するための「伝統的な4段階の食べ方」を把握しておくことで、一杯のお櫃から広がる味のグラデーションを余すところなく楽しめます。
- 一膳目(そのまま味わう):お櫃に入ったご飯と鰻をしゃもじで「十文字」に4等分し、まずはそのまま茶碗によそいます。炭火の香ばしさと秘伝のタレ、鰻本来の脂の甘みをダイレクトに味わいます。
- 二膳目(薬味を添えて):刻みネギ、おろしワサビ、刻み海苔などの薬味を適量乗せます。ワサビの爽快な辛味とネギの風味が鰻の濃厚なコクを引き締め、全く異なる爽やかな後味へと変化します。
- 三膳目(出汁茶漬け):薬味を乗せた上から、熱々の特製出汁(または煎茶)をたっぷりと注ぎます。熱によって鰻のタレが出汁に溶け出し、極上の旨味スープと化した「うな茶漬け」を一気にかき込みます。
- 四膳目(一番気に入ったスタイルで):最後の4分の1は、これまでの3通りの中で最も感動した食べ方を再度選択し、自分好みのフィニッシュを飾ります。