江原一家の存在を決定づけたのは、1970年代から長年にわたって放映されたライオン歯磨き(ホワイト&ホワイト)のテレビCMでした。朝の洗面台で家族全員が仲睦まじく歯を磨く姿は、高度経済成長から安定期へと向かう日本社会における「理想のファミリー」の象徴となったのです。
まずは、江原家の家族構成とそれぞれの歩みを整理しておきましょう。
- 父:江原真二郎(本名:土家基芳)…東映の看板俳優として映画・ドラマで活躍。渋みのある演技と穏やかな父親像で親しまれた。
- 母:中原ひとみ…東映第1期ニューフェイス。可憐なヒロインから温かい母親役まで幅広く演じた国民的女優。
- 長男:土家歩…1964年生まれ。父譲りの端正なマスクで俳優デビューし、将来を有望視された。
- 長女:土家里織…1969年生まれ。女優として『3年B組金八先生』をはじめ多数の作品に出演し活躍。
歩さんは幼少期から一家の長男としてCMに出演し、視聴者にとっては「親戚の男の子の成長を見守る」ような親近感を持たれていました。青年期を迎えて本格的に俳優の道を志した際も、両親の七光りに甘んじることなく、真摯に演技の現場と向き合っていたことが当時の関係者の証言からも伝えられています。