ネット上で「一般人は買えないのではないか」とまで噂される背景には、玩具店やホビーショップとは根本的に異なる生鮮食品流通特有の構造的制約が存在します。フィギュア単体での販売ではなく、あくまで「キウイフルーツを一定数詰めた限定パックへのノベルティ同梱」という形態をとっている点が、品薄感を極限まで引き上げる最大のトリガーとなっています。
食品スーパーの青果部門チーフは、配分の実態について次のように明かします。「青果物は日持ちが命であり、売り場のバックヤードに大量の在庫を抱え続けることができません。そのため、フィギュア付きパックの発注枠は1店舗あたり1日わずか1〜2ケース(1ケースあたり約8〜10パック)程度に厳格に制限されるケースが一般的です」。つまり、大型旗艦店であっても1日に店頭へ並ぶのはせいぜい10〜20個前後という極小ロットであり、まとめ買いをする客が2〜3人来店しただけで陳列棚は完全に空になってしまいます。
さらに拍車をかけているのが、混乱防止を名目とした「事前告知なしのサイレント陳列」です。本部からの配送便が朝便なのか昼便なのか、あるいは売り場に出すタイミングを開店直後とするか夕方のピーク時に合わせるかは各店舗の現場責任者に一任されています。この不透明性が情報の非対称性を生み、偶然品出しの瞬間に居合わせた客や、フリマアプリでの転売を目的に巡回する一部の購入者によって瞬時に買い占められる構図を生み出しているのです。