埼玉県蕨市から川口市にかけての一帯は、一部で「ワラビスタン」という通称で呼ばれることがあります。なぜこの特定のエリアにクルド人が集中したのでしょうか。
最大の要因は、首都圏のインフラや建築需要を支える解体工事業の集積です。1990年代以降、解体工事の現場作業員として人手不足に悩む事業者が多く存在し、クルド人ネットワークを通じて職が得やすい環境が整っていました。家賃相場が都心に比べて手頃であり、同郷の知人や親族が近隣に住んでいる安心感から、川口市北部や蕨駅周辺に自然発生的なコミュニティが築かれていったのです。