ミセス『鯨の唄』に隠された真意|大森元貴が紡いだ魂の祈りと感動の真相の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。
本作は、2017年1月11日に発売されたセルフタイトルの2ndフルアルバム『Mrs. GREEN APPLE』の5曲目に配置されています。先行シングルである『サママ・フェスティバル!』や『In the Morning』といった鮮烈なポップネスと対をなし、バンドの芸術的深度を決定づけた極めて重要なターニングポイントとなりました。
制作当時、弱冠20歳前後だった大森元貴のソングライティング能力は、すでに早熟という言葉では片付けられない域に達していました。壮大なストリングスアレンジとバンドサウンドの融合、そして静と動のコントラストは、映画音楽のスコアを彷彿とさせます。特筆すべきは、そのコード進行と音域設計の緻密さです。
分析項目楽曲仕様・データ一般的なJ-POP基準編集部の見解・音楽的意図推定音域mid1C(低音域)〜 hiD / hiE(裏声・フェイク含む)mid1E 〜 hiA(約1.5オクターブ)2オクターブ半を超える極めて広い音域。深海の暗がりから水面への飛翔を歌唱で物理的に再現。コードワークメジャーキーを基調としつつ、哀愁を帯びた分数コードやテンションコードを多用王道カノン進行や王道4コード進行浮遊感のあるボイシングにより、波間に揺られ光と影が交錯するような深海的情景を描出。ダイナミクス囁くような弱音(ピアニッシモ)から魂を絞る絶唱(フォルティッシモ)へ急展開音圧が一定に整えられたマスタリングが主流あえて音圧の起伏を過激に残すことで、聴き手の感情を極限まで揺さぶる劇的構造を構築。収録媒体アルバム『Mrs. GREEN APPLE』5曲目 / 『5 COMPLETE BOX』等リードシングル中心の構成シングルカットされていないアルバム曲でありながら、ファンの投票企画等で常に最上位に食い込む名曲。
楽曲の前半部では、抑えたピアノとストリングスをバックに、まるで自身の手のひらを見つめ直すかのような低域のボーカルが展開されます。しかし、サビから大サビにかけてバンド全体が爆発的なエネルギーを放出すると、大森のボーカルはファルセットとミックスボイスを自在に行き来しながら、天を突き抜けるようなハイトーンへと昇華します。この音響的な「跳躍」が、リスナーに強烈なカタルシスをもたらすのです。