1980年代半ば、まだ九州ラーメンの文化が関東に定着していなかった時代、秋葉原電気街の裏通りで産声を上げた同店は、本場の豚骨スープに関東人の舌に馴染むマイルドな醤油のキレと香味野菜の甘みを融合させた。これが、現在広く親しまれている「東京とんこつラーメン」の先駆けである。
パソコンの自作派や電気街で働くエンジニアたちの胃袋を支え続け、やがて買い出し帰りのオタク層、さらには一般の観光客へと支持層を広げていった。時代が平成から令和へと移り変わり、街の主役が電子パーツからサブカルチャーへと変貌を遂げても、店の奥から漂うスープの香りは変わることなく路地に漂い続けている。