本作の原点は、スターツ出版から刊行されティーン層を中心に絶大な支持を集めた櫻いいよの同名小説です。活字で描かれた繊細な心の機微を映像化するにあたり、メガホンを取った竹村謙太郎監督は、光と影のコントラストや教室の空気感を丁寧にすくい上げました。
黒板のチョークの音、放課後の夕暮れ、机越しに交わされる視線。映画ならではのビジュアル表現によって、小説の行間に宿っていた感情のグラデーションが見事に可視化されています。原作ファンを裏切らない丁寧なプロット構成と、実写ならではのダイナミズムが融合した完成度の高さが、幅広い層からの高い評価に繋がりました。