写真表現の領域においても、同店は歴史的なエポックメイキングを達成している。天才写真家・荒木経惟とのコラボレーションはその最たる例だ。荒木が持つ圧倒的な生の衝動や、日常と非日常が交錯する視点を惜しみなく紙面に定着させた写真集の数々は、当時の写真界に雷鳴のごとき衝撃を与えた。
従来の枠組みを打ち破る肉体美や人間臭さを捉えたグラビア写真集は、単なる娯楽の枠を超えて一歩踏み込んだアートフォームへと高められた。全国の書店へ流れていく大衆向け雑誌とは一線を画し、神保町や秋葉原の店頭で直接手にとる行為そのものが、若者たちにとって一種の文化的儀式となっていたのだ。