数々の伝説を残してきた過酷な移動ロケ。だが、その裏側で展開されていたのは、極限状態だからこそ生まれる人間ドラマだった。
原付バイクでの縦断旅や海外での長距離ドライブなど、過酷を極める現場でも、嬉野氏は常にカメラを回しながらどこか悠然とした佇まいを崩さなかった。移動中の車内で美味しい珈琲の淹れ方を語ったり、どんなに過酷な宿でも自分なりの「心地よさ」を見出す工夫を忘れない。共演者の大泉氏から「こんな状況でよくそんなに寛げるな!」とツッコミを入れられたエピソードは、ファンの間で今も語り継がれる名場面だ。制作の緊迫感と、彼の醸し出すリラックス感のコントラストこそが、番組に唯一無二の味わいをもたらしていた。