実業家・熊谷正寿氏のプロフィールと歩んできた軌跡は、日本のビジネス史の中でも極めて異彩を放っています。1963年7月17日生まれ、長野県出身の同氏は、2026年現在で年齢は62歳を迎えています。メガIT企業のトップでありながら、高学歴エリートがひしめく経済界において「高校中退」という異色のバックグラウンドを持つことで広く知られています。
國學院大學久我山高等学校を中退後、若くして自立の道を歩み始めた熊谷氏は、父親が経営する会社を手伝いながら独自の商才を磨き上げました。自著や過去のロングインタビューにおいて同氏は、「学歴がない自分に残された道は、人一倍時間を大切にし、誰よりも明確な人生計画を立てることだけだった」と述懐しています。この哲学から生まれたのが、現在もビジネスパーソンに多大な影響を与えている「夢手帳」システムです。
1991年に設立された「株式会社ボイスメディア」を前身とし、1995年にはインターネット事業へと本格参入。ドメイン取得事業やサーバーレンタル、決済サービス、ネット証券・暗号資産取引事業へと果敢に業容を拡大し、2000年代以降のITバブルとその崩壊、リーマンショックなどの荒波を乗り越えてグループ全体を時価総額数千億円規模のコングロマリットへと育て上げました。「出身校や学歴」という既成概念にとらわれず、現場叩き上げで頂点へと駆け上がった人物像が、今なお多くの起業志望者を引きつけてやみません。