発症初期のサインは、あまりにも日常的な不快感と酷似している。ドライアイによる目のかすみ、水分なしではクラッカーやパンなどの固形物を飲み込めない口腔の渇き、頻発する虫歯。多くの当事者がこれらを「単なる疲労や加齢」と見過ごし、確定診断に至るまでに何年も医療機関を転々とすることが珍しくない。
さらに当事者を苦しめるのが、外見からは決して分からない全身性の症状だ。微熱や関節の強張り、そして朝起き上がることすら困難な慢性疲労が日常を侵食する。「怠けているのではないか」という周囲の無理解が、患者の精神をじわじわと追い詰めていくケースも少なくない。