プロのスカウト陣がいま最も注視しているのは、冬の風物詩である全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)と、夏の覇者を決める総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで躍動するタレントたちだ。Jリーグの強化担当者は一様に「大学を経由した選手は戦術理解度とフィジカルの完成度が最初から段違い」と口を揃える。すでに複数クラブによる争奪戦の末に内定を勝ち取ったストライカーや、ゲームの呼吸を掌握するアンカーの存在は、各大学の戦術的生命線となっている。
インカレ上位を狙う注目校のトレンドは、明確な「ハイブリッド型可変システム」だ。守備時には堅牢な5-4-1ブロックを敷きつつ、ボールを奪うや否やサイドバックがインサイドへ絞り、前線のウイングが爆発的なスプリントで敵陣を切り裂く。単なる個の力任せではなく、11人全員が連動したコレクティブな戦術構造こそが、今大会の台風の目となるチームの共通項だ。