信濃町を語る上で絶対に欠かせない存在、それが江戸時代を代表する俳人・小林一茶だ。故郷を愛し、弱き生きものへの温かなまなざしを詠み続けた一茶の句は、いまなお多くの人の心をとらえる。町内に佇む一茶記念館には、彼の自筆掛け軸や貴重な資料が展示され、波乱に満ちた生涯とその創作の裏側に触れられる。
一茶の描いた世界は、時を超えて歴史・俳句文学の愛好家を惹きつけてやまない。静かな境内に佇み、かつて彼が見上げたであろう山並みを眺めていると、五七五の小さな十七音に込められた深い感情がリアルに立ち上がってくる。歴史の残り香を感じながら歩く小径は、忙しない現代社会で途切れがちな思考を解きほぐしてくれる。