かつて関西ラグビーの代名詞といえば、泥臭いスクラムと愚直なタフさだった。だが、現在の頂上決戦は次元が違う。京都産業大学の代名詞である「重戦車スクラム」は、単なる重量攻撃にとどまらず、8人が寸分の狂いもなく組み上げる精密機械へと進化した。相手FWを力でねじ伏せ、試合の主導権を完全に掌握するスタイルは、全国の強豪にとっても脅威そのものだ。
一方の天理大学は、鋭い出足の低いタックルと、瞬時に攻守を切り替えるトランジションラグビーで対抗する。ブレイクダウン(タックル後のボール争奪戦)での激しさは凄まじく、相手の攻撃テンポを容赦なく破壊する。両校が長年切磋琢磨することで築き上げた高いフィジカル基準が、リーグ全体のレベルを強制的に引き上げたことは疑いようがない。