名門・鳩山家のサラブレッドとして生まれた宿命。それは兄・鳩山由紀夫氏との政治的対立という劇的なドラマを生んだ。民主党代表として政権交代を果たした兄と、自由民主党の保守本流を守ろうとした弟。メディアは「鳩山兄弟の骨肉の争い」と書き立てたが、政策で激突しつつも根底には家族としての深い情愛が存在していた。
政治の喧騒から離れた鳩山邦夫氏が何より愛したのが、蝶の観察と研究だった。自ら専門書を著すほどの知識を持ち、自然保護を訴える「蝶の道プロジェクト」を精力的に推進。国会での猛々しい姿とは対照的に、野山で蝶を追いかける時の穏やかな笑顔は、彼が本来持っていた純粋さを物語っていた。