人面魚の正体と噂の真相|善宝寺の現在と科学が明かした顔の理由

人面魚の正体と噂の真相|善宝寺の現在と科学が明かした顔の理由

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大ブームから30余年が経過した現在、震源地となった山形県鶴岡市の善宝寺・貝沼の池はどのような姿を見せているのでしょうか。かつての怒号のような喧騒は消え去り、鬱蒼とした原生林に抱かれた境内は本来の厳かな祈りの空間へと回帰しています。

現在でも池の畔には「人面魚発祥の地」を伝える案内看板が掲示されており、参拝者用のお麩(鯉のエサ)が授与所で提供されています。池を覗き込むと、透明度の高い湧水の中を色鮮やかな錦鯉たちが悠然と泳ぎ回る姿を確認できます。鯉の寿命は平均して20〜30年、環境によっては半世紀以上生きる個体も存在しますが、1990年に脚光を浴びた初代の人面魚個体は寿命を全うしたと伝えられています。

しかし、現地を訪れた愛好家や観光客の観察記録によれば、その遺伝子を継承する後代の鯉たちの中に、依然として頭部に特異な黒斑や隆起を持つ個体が複数生息しています。天候や太陽光の角度、池の波立ち加減によって、ふとした瞬間に人間の横顔や憂いを帯びた表情が水面下に浮かび上がる瞬間があり、訪れた旅行者のSNS等でも「今も見られた」「静かな池で見る鯉の顔立ちに息を呑んだ」というリアルな証言が散見されます。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。