親会社である株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)を率いる吉田直樹社長は、創業者の安田隆夫氏が築き上げた「個店主義」のDNAを現代的に深化させている。株式会社ドン・キホーテの強みは、本部の指示通りに並べる均一的なチェーンストア理論をあえて否定し、現場の店長や売り場担当者に仕入れと価格決定の大胆な権限を委譲している点にある。
総合小売業としてのスケールメリットを活かしつつ、地域特性に応じた独自の棚割りを作る。これが他社との決定的な違いだ。近隣にファミリー世帯が多いことから、メガサイズ商品や学用品、子供向け駄菓子コーナーの充実ぶりは目を見張る。地域の胃袋と生活リズムを把握した現場スタッフの裁量が、競合他社を寄せ付けない売り場の熱量を生み出している。