マイナンバーカードの普及を一気に加速させたマイナポイント事業は、どのような経緯をたどり、なぜ幕を閉じたのでしょうか。その歴史と終了に至った構造的理由を振り返ります。
2020年9月にスタートした第1弾では、キャッシュレス決済へのチャージや買い物に対して最大5,000円分(還元率25%)のポイントが付与されました。続く2022年1月からの「マイナポイント第2弾」では最大20,000円分へと還元枠が大幅に拡充され、以下の3つの施策が展開されました。
- マイナンバーカードの新規取得:最大5,000円相当
- 健康保険証としての利用申込み(マイナ保険証):7,500円相当
- 公金受取口座の登録:7,500円相当
この第2弾施策によって申請ラッシュが起き、申請期限が数度にわたり延長された末、2023年9月末をもってポイント申込みは完全に終了しました。
終了に至った決定的な理由は「政策目標の達成」と「費用対効果の限界」です。総務省の統計によると、第2弾終了時点でマイナンバーカードの有効申請受付数は9,500万件を超え、人口比で7割以上の普及を達成しました。2兆円を超える巨額の国費を投じた事業であり、普及率が一定水準に達した段階でインセンティブ施策を終了させるのは、財政規律の観点からも当初からの既定路線でした。