「歴史の見える丘」を訪れる計画を立てる際、まず押さえておきたいのが「呉市街地エリア」と「とびしま海道・大崎下島エリア」の2箇所が存在するという事実です。ネット上の旅行記やSNSではこれらが同一視され、目的地を取り違えるケースが散見されます。
1982(昭和57)年に完成した呉市宮原の「歴史の見える丘」は、明治以降の軍港都市から戦後の平和産業都市へと変貌を遂げた呉の歩みを凝縮した場所です。展望エリアからは、1889(明治22)年の呉鎮守府開設以来の歴史を物語る「海上自衛隊呉地方総監部庁舎(旧呉鎮守府庁舎)」や、巨大なクレーンが林立するジャパン マリンユナイテッドの造船工場が一望できます。
一方、呉市豊町御手洗(大崎下島)に位置する「歴史の見える丘公園」は、国選定の重要伝統的建造物群保存地区である御手洗の町並みと、瀬戸内海に浮かぶ島々を見下ろす高台に整備された絶景スポットです。歴史の軸足が「近代の重工業・海軍史」か「江戸・明治の北前船寄港地と自然景観」かによって、見える風景の表情は劇的に変わります。