初詣の発祥は伝統にあらず?明治の鉄道会社が仕組んだ大ヒット戦略の全貌

初詣の発祥は伝統にあらず?明治の鉄道会社が仕組んだ大ヒット戦略の全貌

初詣の発祥は伝統にあらず?明治の鉄道会社が仕組んだ大ヒット戦略の全貌についての疑問解決ガイドをご紹介します。

初詣のルーツを辿ると、平安時代の貴族社会で行われていた「年籠り(としごもり)」に行き着きます。これは大晦日の夜から元旦の朝にかけて、家長が地域の氏神神社に籠もり、夜通し祈社に祈りを捧げる儀式でした。やがて年籠りは、大晦日の夜に参拝する「除夜詣」と、元旦の朝に参拝する「元日詣」の2つに分化していきます。

江戸時代に入ると、町人文化の発展とともに「恵方参り(えほうまいり)」が爆発的な流行を見せます。恵方参りとは、その年の干支によって定められた最も縁起の良い方角(歳徳神のいる方角)にある神社仏閣へお参りする風習です。重要なのは、「参拝する場所が毎年変わる」という点でした。自宅から見て今年の恵方に当たる寺社でなければ意味がなく、現在のように「毎年決まって明治神宮や川崎大師に行く」といった行動は、当時の信仰ルールからすればあり得ないことだったのです。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。