街中や高速道路、インフラ整備現場で白ナンバーのダンプが数多く稼働している最大の理由は、「自社の工事現場で発生した土砂や自社の資材を、自社の従業員が運んでいるから」です。貨物自動車運送事業法において、自動車運送事業とは「他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して貨物を運送する事業」と定義されています。つまり、自分自身の荷物を自分の車で運ぶ行為(自家用運送)であれば、運送業の許可を得た緑ナンバーを取得する必要はありません。
建設会社や解体業者が自ら請け負った現場において、自社所有の重機で掘削した土砂を自社所有の白ナンバーダンプに積み、自社が契約する残土処分場まで自社の社員が運転して運ぶケースは完全に合法です。この場合、運搬費用を独立した運賃として請求するのではなく、一連の工事施工の一環として自社リソースで処理しているため、法律上の事業用自動車(緑ナンバー)の縛りを受けません。
それにもかかわらず白ナンバーダンプ違法という疑念が絶えないのは、現場の多重下請け構造の中で「工事の下請け」という名目を隠れ蓑にし、実質的な「無許可運送(運搬専門の請負)」を行っているケースが後を絶たないためです。合法な自家用運送と違法な無許可運送の境界が外見からは判別しにくいため、一般のドライバーや業界関係者から常に厳しい監視の目が向けられています。