北海道江別市の公園で男子大学生(当時20歳)が衣類を奪われた全裸の状態で発見され、搬送後に死亡が確認された江別男子大学生暴行死事件。道内のみならず全国に戦慄を走らせた本件において、実行犯として関与した男女6人のうち、八木原亜麻被告の現在は公判前整理手続の渦中にあり、他の共犯者に比べて初公判へのステップが異例の経過を辿っています。
共犯の川村葉音被告や、主犯格として暴行を主導したとされる少年たちに対する審理は着実に進展し、重い実刑判断が相次いで下されてきました。しかし、被害者の元交際相手であり、現場へ被害者を誘い出した発端の人物である八木原被告の審理日程だけが後方へずれ込んでいる背景には、検察側と弁護側による「強盗の共謀」「暴行の予見可能性」を巡る激しい証拠の応酬があります。
公判関係者の証言やこれまでの取材によると、八木原被告側は「トラブルの解決のために呼び出したが、命を奪うほどの激しい暴行やキャッシュカードを奪うことまでは合意していなかった」という趣旨の主張を組み立てているとみられます。これに対し検察側は、現場での八木原被告の行動、スマートフォンを介した連絡履歴、コンビニで被害者の口座から現金を引き出す一連の流れへの関与を精緻に検証しており、争点の絞り込みに膨大な時間を要しているのが実情です。