インターネット上にはさまざまな民間療法が溢れていますが、医学的見地から見ると逆効果となる危険な誤解がいくつか存在します。
第1の誤解は、「足の筋肉を激しく揉みほぐしたり、筋トレをすれば治る」という思い込みです。就寝前の激しい筋力トレーニングや、痛みを伴うほど強い指圧マッサージは、局所の筋組織に炎症を起こし、交感神経を優位に立たせて症状を悪化させます。必要なのは過度な刺激ではなく、ゆったりとした筋膜の伸張とリラクゼーションです。
第2の誤解は、「市販の鉄分サプリメントを自己判断で大量摂取する」ことです。鉄分不足が原因だからといって、血液検査を経ずに過剰な鉄サプリを飲み続けると、肝臓や内臓への鉄沈着による「ヘモクロマトーシス」や重篤な胃腸障害を引き起こす危険があります。さらに、食事性の非ヘム鉄は吸収効率に限界があり、脳内移行に必要な血清フェリチン濃度を自力で安全にコントロールするのは極めて困難です。鉄分補充は必ず医師の管理下で血液検査を行いながら進めるのが鉄則です。
第3の盲点は、「抗ヒスタミン薬入り市販睡眠改善薬への依存」です。ドラッグストア等で手軽に入手できる睡眠改善薬の多くはジフェンヒドラミン(抗ヒスタミン成分)を含んでいます。ヒスタミンは中枢神経系で覚醒を維持するだけでなく、ドーパミン神経系と密接に連携しているため、抗ヒスタミン薬を服用するとむずむず脚の発作が爆発的に悪化するという典型的な副作用トラップが存在します。