岩肌に張り付く姿がウミガメの手に酷似していることからその名がついた亀の手ですが、生物学上の分類はアサリやカキなどの「貝類」ではありません。分類学上は蔓脚類(まんきゃくるい)に属し、エビやカニ、フジツボと同じ甲殻類の仲間です。
先端にある爪のように硬い部分は殻板(かくばん)と呼ばれ、波の衝撃や外敵から身を守る役割を果たしています。この殻の隙間から「蔓脚(まんきゃく)」と呼ばれる細かな触手のような足を海中に伸ばし、流れてくるプランクトンを捕食して生活しています。
スペインやポルトガルなどの南欧では「ペルセベス(Percebes)」と呼ばれ、キロあたり数千円から時に1万円を超える値がつく超高級食材として日常的に愛されています。日本でも西日本や南日本を中心に、古くから親しまれてきた歴史ある伝統食材です。